
あいつ、ほんとダメダメだなぁ…。
怒りを通り越して呆れるわ…。
こんな感じの社員、世の中結構いますよね。
そして、このタイプを部下に持つと、上司は大変。
毎日毎日怒鳴ったり諭したり、たまによいしょしてみたりと、気がつくと自分の仕事の時間を削ってまで説教してたりします…
しかも、部下を持つような中間管理職には責任感の強いタイプが多いので、これまたタチが悪い。
自分が育てあげなければ!と思い込みどっぷりのめり込み教育はエスカレート。
育てあげることも仕事だ!となんとしてでもまともしなければ!となってしまいます。
【レバレッジの掛け方】
確かに人材教育も大切な仕事の一つ。
ただし、見極めもまた大切な仕事です。
素質のない人間に時間を使っても無駄な時間を過ごすだけ。
それよりも大切なのはなるべく早い段階で素質があるかないか?を見極めることです。
無理なものは無理なのです。
「俺はこうやってきたから、お前もやればできる」というのはそもそも無理な話し。
人も違うし時代背景、環境が違うから無理なんですね…。
素質のない人材は適所に配置することです。
それこそお互いのためになります。
【戦場だとしたら…】
例えば戦場にあなたと部下2人の計3人がいたとしましょう。
部下の一人は経験こそ浅いが、指示したことの意味を考えて行動するタイプのA君。
もう一人の部下は経験はそこそこあるが、指示したことを80%でやめてしまうタイプのB君。
あなたを含む3人が敵城目前で長期戦になったとします。
この場合、一番怖いのは夜営ですね。
昼間戦っているので、夜は休息したい。しかし、いつ敵が攻めてくるか分からない。
この場合どうします?
適材適所を考えると、経験はあるが80%でやめてしまうB君を昼間は休ませて、夜間の見張りだけに集中させる。がベストですね。
「敵が来たら教えろ。それだけで良い」と。
そのB君のおかげであなたとA君は夜間に疲れた身体を休ませることが出来ます。
これが3人一緒に昼間も戦い、夜もウトウトしながら3人一緒に見張りだとどうなりますか?
3人共十分にチカラを発揮することが出来ずに、夜襲なんかにあった日にはヘトヘトの身で全員やられてしまいます。
例えが長くなりましたが、ビジネスにおいても同じ。一人も区別することなく教育していると、あなたを含めた皆が疲弊してしまいます。
そんな状態で良い結果が出る訳がありません。
区別と差別は別物です。
適材を適所に配置するのも戦略の一つです。
また、立場が人を成長させるというケースは往々にしてあります。
こいつは素質があるかも?と思う者には少し上の立場にさせてみることです。
最初は持ち上げられた本人もやりにくいこともありますが、おそらく予想以上のチカラを発揮することでしょう。
今回言いたかったことは3つ。
・見切りをつけることが大切
・適材適所
・立場が人を変える
特に人材教育においては諦めることも肝心なのです。
ましてや我々のような中小規模の地方ビジネスを展開する企業ではなおさらですね。